今回は「自分の家で長く暮らすために」というテーマで、3名の講師の方々をお招きしてお話をして頂きました。
高齢になって日々の生活を送るのが大変になってきても、経済的に施設などに入居することが難しい、子供が遠方にいる、自宅で公的サービスを受けようと思ってもそれだけでは不十分、いざというときはどこに頼ればよいのか。家族構成や形態は違っても多くの人がそれぞれに暮らしの不安を抱えているのではないでしょうか。
必要なのは、支えが必要な人たちを地域で支え、地域で生活ができる「仕組み」をつくること、そして「安心して日常生活が継続できる地域力」だと語るのは、NPO法人ホームヘルパーノア理事長 澤出桃姫子さん。
札幌で高齢化率2位のこの青葉地区で、この課題に中心的に取り組んでいる青葉地区連合町内会会長 土田義也さんは、「地域の繋がりの中心的場所となっていた青葉小学校の閉校が決まり、状況も変化してきているが、そういった中でも地域で繋がれるような場をつくっていきたい」と心強い方向性を示されました。
また「青葉地区まちづくり会議」の担当部長を務められている千葉一晴さんが紹介した、青葉地区町内会「紅葉会」での高齢者の見守り・支え合い体制は、まさにモデルケース。全世帯に聞き取り調査表を配り、見守りを希望する人たちと、見守りができる人たちを把握して作られたのが「青葉町紅葉会 見守り・ささえ愛の会」で、現段階では役員が近所でゆるやかに見守りを行なっており、要請があるときに備えているそうです。
ご近所同士、地域や町内会での見守りや支え合い、ボランティアによる日常生活支援、そして必要な時には国や行政のサービスに繋げていく、これこそが地域力。地域で人と繋がっていれば、助けが必要な時に必ず必要なところまで繋がる、だから繋がっていてください、と澤出さんが力説します。
さらに、いろんな情報に惑わされていたずらに不安を感じるのではなく、自分はどう生きてどう終うのか、それをしっかり決めておくこと、そして「凛として」生きてください、との言葉に、参加者の方たちも力をもらったように深く肯いていらっしゃいました。
人と人が繋がり、そして気にかけたり見守ったりし合える。このいきいきサロンも、そんな役割の一つの場所であり続けると良いなとあらためて思った時間でした。講師の皆様、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
講演会の後は、ティータイム。今回は、石塚さんからの美味しいさつま芋とぶどうの差し入れもあり豪華でした。石塚さん、いつもごちそうさまです。
※次回のいきいきサロンは、11月20日午前10:00~12:00、青葉会館にて「認知症予防講座」を開催します。身体機能チェック、脳トレ、体操など、一緒に楽しくやってみませんか。お気軽にご参加ください。問い合わせ~石澤(312-6262)まで。